この講義では、世界各地での調査をもとに、土壌の性質が気候やバイオームとともにどのように異なるかを概説しさらに、農業が生物多様性の減少や水系汚染、気候変動などの環境問題に与える影響について、土壌と気候・バイオームの関係から説明する。
SDGsで提起されるあらゆる問題の基礎となる環境分野、すなわち「目標15:陸の豊かさも守ろう」「目標6:安全な水とトイレを世界中に」「目標14:海の豊かさを守ろう」「目標13:気候変動に具体的な対策を」の理解を促進し「目標12:つくる責任、つかう責任」を喚起することを目的とする。
<理系>
国内で消費するエネルギーのうち46%は産業部門が占めており、そのなかでも素材の生産に多くのエネルギーが使われています。
持続可能な社会に向け、素材の生産・リサイクルを通じて省エネ化・省資源化を目指します。
<文理>
本講義では,「意味順」という「意味のまとまり」を活用した新しい英語学習法を紹介したいと思います。英語は,「語の順序が変わると意味が変わる」という言語的特徴を持っています。この特徴をうまく活用し,実際のコミュニケーションの場でも容易に英語を使いこなせるように工夫したのが「意味順」です。
意味順を用いると,とっさの場合でも言いたいことを英語で表すコツが身につきます。「読む・聞く」(受容技能)はもちろんのこと,日本の英語学習者がもっとも苦手とする「書く・話す」といった産出技能の向上にも有効な学習法です。
さらに,英語をより深く理解するために,「文法の見取り図」(意味順マップ)も提示します。とくに自分自身何が分からないかがわからなくて困っている生徒のみなさんは,この見取り図を手元におきながら,各文法項目の位置づけや項目間の関連性についての理解を深めてください。
高校で学ぶ英語の基本例文を用いながら,意味順を使って,みなさんと一緒に英語を楽しみたいと思います。
「科学」「科学的」「非科学的」といった言葉は、現代社会でさまざまな立場の人がいろいろな意味で用いているが
立場を問わず、「科学的」であることはよいこと、「非科学的」であることは悪いことだ、というニュアンスがつくことが多い。
この講義では、科学哲学という分野で「科学」とは何かについてどのようなことが考えられてきたのかを紹介する。
特に「疑似科学」と呼ばれるものの分析を通して、科学に必要なものは何かを考えていく。
これからの時代に求められる英語によるコミュニケーション能力について京都大学での英語教育の事例の紹介を通じて説明します。
また、 今後の英語学習の参考になるように 、 大学入学に求められる英語能力はどのようなものか実際の例を踏まえながら説明していきます。
近年発展が著しい人工知能を用いた自然言語処理研究の理解に向けて 、 まず 、 理解や関心を深めるために人間の言葉の特徴を言語学の各分野の研究を元に説明します。
つぎに 、 現在の人工知能の原理と言語処理を可能にした仕組みについて、 実例を見せながら簡単に紹介します 。
人間の多くが都市在住となり、 食べ物を作って食べる側から買って食べる側となった現代において私たちが未来に向けて生き延びていくために、食を通じてどのように地域や世界と結びついていけばよいのかについて近年の研究や実践を通じてお話しします。
本学農学部1 年生向けの授業内容とも連動しているので 、 現代の農学のおもしろさも伝わればと期待しています 。
<文系>
京都には、源氏物語に登場する神社などが数多く現存している。紫式部は、それらを物語に組みこむ際に、優れた文学的才能を発揮した。
京都を訪れる機会に、作家としての紫式部の技量を通じて、文学の面白さを探ってみよう。
<文系>
「個人の財産」でしかなかった文化財が、保護すべき「国民の財産」あるいは「人類の財産」だと考えられるようになったのは、いまからおよそ230年ほど前の、フランス革命以降のことである。
このような大きな変化は、なぜ起きたのだろうか?
世界文化遺産の一大集積地である京都を訪れる機会に、文化財保護理念の根源を探ってみよう。
「キリマンジャロ」コーヒーのフードシステム(キリマンジャロにおける生産から日本における消費までのコーヒー取引構造)を、写真を利用して具体的に説明し、私たち消費者のコーヒーの買い方・飲み方が、キリマンジャロの生産者の貧困につながっていることを理解する。
またルカニ村・フェアトレード・プロジェクトの成果を、同じく写真を利用して具体的に説明し、フェアトレード・コーヒーの購入により、私たち消費者がSDGsに貢献できることを理解する。
<文理>
人種、性別、文化、など世界にはさまざまな「違い」があり、それは時に、残念ながら、差別の元になっています。
一方、「違い」に目をつぶって、すべてを「同じ」にしようとすることもまた、多様性の否定や、「民族浄化」のような悲劇になりかねません。
それでは、どのようにすれば、人々はお互いを理解し、尊重することができるのでしょうか。
生物学・医学・地理学・社会学・人口学等さまざまな分野と関連した人類生態学という視点から、世界の人々を一つの連続したものとして、理解することを試みます。
<理系>
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)によって、私達は「パンデミック」を経験しました。
しかし、人類の歴史をみてみると、「パンデミック」はこれまでに何度もありました。
生物であるヒトにとって、病気になることは宿命のようなものです。そこで、これまでに世界中に広まった様々な感染症と非感染性疾患を取り上げながら、その起源と拡散、そして人類の適応について講演します。
東欧は日本の教育においては省略されることも多く、みなさんにとっては馴染みもなく、ある意味歴史上の空白地帯ではないでしょうか。
しかし実際にはヨーロッパの大半を占める広大な土地を持ち、幾度となく歴史の転換点となる大舞台となってきました。
今回のウクライナ侵攻は世界中で強い危機感を持って注目され、報道も盛んですが、東欧の歴史そのものへの理解が浅いこともあり、たくさんの誤解も生んでいます。
この戦争はなぜ起きたのか、また戦争がいかに私たちの生活に影響を及ぼすのか、本講義では東欧地域の文化・歴史を追い、今回の問題に至るまでの背景について考えます。